sleepwalking@田川ミメイ

モノカキ田川ミメイのムック本「ミ・メディア」の元となった03~05年までのWeblogMook。なんでもありの夢ウツツ・データベース。

2006年11月

ゴザンスライターへ50の質問(1)

某SNSに、今はなき(悲)ゴザンスのコミュが作られて、
ゴザンス終了時に皆が書いた「ゴザンスライターへ50の質問」が並んでいた。
懐かしいなぁ、と読んでいくうち、ふと自分のはどうなったんだろう、と、
ゴザンス時代のカキモノが置いてある頁を見ようとしたら。
開かない。
ううむ。
まぁ、エッセイや小説は保存してあるのでいいけれど、
「50の質問」は保存してなかったかも。
で、検索してみたら見つかったので、キャッシュで引っぱりだしてみた。
だしてみたはいいけど、どこに置こう。
と、考えあぐねた結果、ここに置いておくことにしました。
唐突なタイムスリップみたいだけど。
中に書いてあるサイトなどはもうリンク切れになっているものも多いと思うけれど。
でも、なんとなく自分の原点のようなものが見えたりもして。

でも2004年9月ってことは、2年前のことなのね。
ふうむ。
なんだかもっとずっと前のことのような気がするなぁ。

ということで。
では、スタート。


---夢ウツツ------------------------------------------------------
-------------ゴザンスライターへの50の質問--その1----------------
----------------------------------------------------田川ミメイ---


(2004-09-13 01:17:31)


ゴザンス卒業にあたっての、50の質問。
「サイン帳のように」というコトバが嬉しくて懐かしかった。
卒業記念のサイン帳なんて、中学以来のことだもの。
作ってくださった「とわ」さんに敬意を表して、じっくりどっぷり、
読むヒトがうんざりくらいの答えを書くことにしました。
(ほんとに、うんざりしたらゴメンナサイ)
自己紹介のようなもの、とでも思って頂ければ。
(最後になって自己紹介というのもおかしなものだけど)

あまりに長いので3分割にして送ることにいたします。
気が向いたときにでも、ぽつぽつ読んでみてください。

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1.お名前(PN、HNなど)、ゴザンスライターページやブログ、
運営ウェブサイトのURLをおしえてください。

(注:2006.11現在の公式サイトはこちらです→http://mimei.info/

◆筆名:田川未明 WebPenName:田川ミメイ
◆HN:ミメイ
◆ゴザンスライター頁「夢ウツツ」
 http://writer.gozans.com/writer/285/
 登録してから、今までに書いたものは130ほど。
 訂正版とか追伸とかもあるので、作品数となると100位かも。
 2年半という年月にしては、ちょっと少ないような気もしている。
 一覧表示されたものを見ていくと、半数以上は送信時間が真夜中で、
 なんだか自分の生活が見えてしまうようで恥ずかしい。
 でも、たしか、ここで書きはじめた頃はまだ1時か2時には寝ていたのに、
(あの頃は朝が早かったし)今、眠りに就くのはたいてい夜明け。
 すっかり、「未明」に馴染んでしまったミメイです(いいのか、こんなんで)
 
◆田川未明Weblog Mook 「夢ウツツ」
 http://mimei.jblog.org/
 ずっと自サイトを持たなかった(ネット・ホームレスとも言う)が為に、
 WEBのあちこちにカキモノが散らばっていた。
 それをヒトマトメにしたものが、このブログ。
 雑記あり、創作物あり、書評あり、ネット出版のメイキングもあり。
 なんだか、雑誌のような書籍のような何でもアリの「ムック本」みたい。
 そう思ってWeblogMookと名づけたのだけれど。
 まさか、本当にムック本が出版されるなんて思いもしなかった。
 人生って、ほんとにサプライズ。

 でもこのブログ、実はゴザンス・ブログ化に向けての「試用ブログ」
 だったので、このまま続けるわけにはいかないのだろうな。
 まぁ人生だって、先が見えないからこそ面白いのだけれどね。

◆Photo Blog 「sleepwalking」
 http://www.myprofile.ne.jp/mimei+blog
 一時期、上記のブログの「画像アップ機能」が使えない時があって。
 ちょうどその頃、たまたま持っていた「マイプロフィール」に
 ブログ機能が追加されているのを発見。
 それなら画像をアップしたいときだけ使ってみようか、と始めたのが、
 これ。sleepwalkingとは、夢遊病のこと。
 そんなふうに、ふらりふらふらと何気なく始めたものなのに、
 なぜだか今では、こっちがメインになってしまっている。
 「作品」となるとどうしても、しつこいほどに力を注いでしまうけれど、
 このブログを書くときは肩から力が抜けている。
 だから、あたしにとって「ちょうどいい」場所なのかも。
 そんなだから、内容がどうこうというよりも(一応マジメに書いてますが)、
「出来る限り日々更新」を目標にしてきたのだった。
 出来る限り、というところがミソなのだけど。
 でもそのせいか、日々来客数が増えてきて、その数はあたしにとっては
 驚異的でもあって、実はちょっとおののいていたりもする。
 ケイゾクはチカラなり。
 これってホントなんだな、と実感することができたブログ。
 いらして下さっている皆さん、いつもどうもありがとう。

◆「溺レルアナタ」公式HP
http://neobook.gozans.com/mimei/
 拙著、短編集「溺レルアナタ」のサイト。
 皆さまから寄せていただいた書評を掲載した「溺レル書評」もあって、
 これが本編より面白いとかいう噂が……?!
 おこがましくもインタビュー記事などもあり、作品リンクあり。
 そうか、発売して2年が経ったのだなぁ、と感慨もひとしお。
 でも今でも毎月ぽつぽつと買ってくださる方がいて、とても嬉しい。
 こんなにたくさんの方々に買って頂けるとは思いもしなかった。
 お買い上げくださった皆さま、ほんとうに有り難うございました。
 
 オンデマンドブックの良いところは、絶版がないところ。在庫切れに
 ならないこと。つまり、まだこれからでも購入できる、ということです。
 うふふ。どうぞよろしくお願いします。
 
◆「ミ・メディア」公式HP
 http://www.gozans.com/100bon/mimedia/
 近日発売。
 Webのカキモノをまとめるのであれば、長編書くよりもずっとラクそう。
 ムックという構想が持ち上がったとき、そんなふうに思ったりした。
 だけど、それは間違いだった。大まちがい。
 Webにアップしたものでも「作品」として書いたものは、
 初めから「縦書き」で書いている。(一太郎を「30字×40行」の
「縦書き」 設定して、最初からそこに書き―打ち―こんでいっている)
 だからそれに関しては、書籍化するにあたってもそれほど違和感はない。
 でも、ブログはWebの為のカキモノだから、最初から横書き。
 それをそのまま「紙の縦書き」にすると、やはりどこかおかしい。
 結局はすべて、校正、編集が必要なのでした。
 しかも、ムックはコンテンツが多い。いろいろ、様々。
 ひとつひとつの編集・構成、そして全体のバランス。
 やることは数限りなくある。
 ほんとうは8月発売の予定だったのに、大幅に遅れたのは、
 そんな理由から。(って、つまり言い訳ですね。えへ)
 でも今回は、そんな雑誌のような本であるがゆえ、
 とてもたくさん編集者の手を借りた。
 つまり、ひとつひとつの記事においての著者は田川未明だけれど、
 全体の監修はゴザンス編集部。
 そんな本です。
 もうすぐお目にかかれると思います。
 
2.名前の由来などあれば教えてください
 よく「小川未明が好きなんですか?」と訊かれたりするけれど。
 もちろん小川未明は好きだけど、だからということではなくて。
 実は「紙」だけに書いていた頃(Webで書きはじめる前)、
 あたしの筆名は「田川未希」だった。
 その後友人がHPを作ったというのでネットに足を踏み入れたら、
 ここではHNというものが必要だと知って、急遽考えたのが「未明」
 それまでの筆名と夫の名前を足して2で割って、「未明」
 ――なんのヒネリもなくて申し訳ないです。
 でも「未明」と書くとHNにしては「固い」感じがするので、
 結局は、HNをカタカナのミメイにし、筆名を未明に変えたのだった。
 その筆名も、紙に縦書きのときは「田川未明」
 Webの横書きは「田川ミメイ」というように区別しているのだけど。
 今では実生活でも「ミメイ」と呼ばれることのほうが多くなっている。
 田川未明という名刺まで持っている。
 人生って、ほんとうに予測不能。

3.ゴザンスライターに登録したのはいつ?

 2002-01-22 11:56:20
 この年の3月に出版の話しを頂いて、9月に発売。
 思えば02年は、怒濤の1年間だった。
 2003年は新たな作品を創ることに専念し、
 そして今年2004年には「ミ・メディア」発売。
 ほんとうにゴザンスにはお世話になりました。
 そして、ライターの皆さまにも。 
 ゴザンス歴、2年8か月。
 もっと長いような気もするし、確かにそうかも、とも思う。

4.ゴザンスライターに登録したキッカケは?

 その頃あたしは、Webで「書く」ということを始めようと思いたち、
 (それは当時のあたしにとっては「大冒険」だった)、
 文芸サイトをいくつもいくつも見て歩いていた。
 でも、どこも「なんか違う」ような気がしていたのだ。
 探していたのは、「書きたいことを書きたい時に自由に書ける」場所。
 ひとつのカラーに縛られないところ。
 とにかく、そのことだけに的を絞ろう。
 そう思ったら、自然とここに辿り着いた。

 当時のゴザンスは、トップ頁に最新記事が羅列されていただけで、
「誰が何を書こうが誰も知らない」のでは、と思えるほどの素っ気なさ。
 ひとつのカラーにくくられた同人誌のような文芸サイトが多い中、
 (それはそれで意味があることだとは思うけれど)
 ゴザンスの「ばらけた感じ」は、なんだか良かった。
 出入り自由。ご自由にどうぞ。そんな感覚。
 「これから」とか、「途上」(良い意味での)という感じもあって、
 そこに期待がもてるような気がした。
 そしてその予感は確かに当たっていた。
 フリーペーパー、メルマガ、800字、テーマ。
 ゴザンスマガジン、オーディション、100人の本。
 小さな変革がいくつもあって、今のゴザンスが創られてきた。
 でも、今度の変革は、大きいらしい。
 新生ゴザンスは、どんなことをやってくれるのだろう。
 静かに待ってみようと思う。

 5.血液型と星座

 ・血液型:典型的なO型。
 おおざっぱ。どうにかなるさ。の、お気楽極楽主義。
 でも実は、コレだけは譲れないという部分を密かに持っている。
 書くことにおいての核のような部分。
 そう、ソレだけは譲れないのだ。

 ・星座:獅子座
 獅子と言っても、夏の盛りに生まれたものだから、
 多分に南国楽園的な獅子。
 太陽の光を浴びると眠くなり、きれいな海と心地よい風さえあれば、
 何時間でも、うとうと、ぼんやりしていられる。
 自堕落で、刹那的に生きたいと願っている獅子。
 でも、なかなかそれに徹することができない軟弱な自分が、
 ちょっと悔しい。

                      「その2」へ続く

ゴザンスライターへ50の質問(2)

---夢ウツツ------------------------------------------------------
-------------ゴザンスライターへの50の質問--その2----------------
----------------------------------------------------田川ミメイ---
(2004-09-13 01:22:46)

 6.好きな男性作家
 村上春樹、谷崎潤一郎、内田百けん、久世光彦
 その他、好んで読む作家として。
 重松清、大沢在昌、吉田修一、太宰治、志賀直哉、宮沢賢治、寺山修司

 7.好きな女性作家
 小川洋子、小池真理子、須賀敦子、井坂洋子(詩人)
 その他、好んで読む作家
 川上弘美、江國香織、吉本ばなな、山本文緒、角田光代、井上荒野

 と、書きだしてみて、あれ? と思う。
 男性作家には、いわゆる日本の名作を書いた文豪が多いのに、
 女性作家にはそういうヒトが見あたらない。
 須賀さんをのぞいて、皆、現役作家だ。
 ううむ。どうしてだろう。ちょっと反省。

 8.よく読む新聞、雑誌
 読売新聞夕刊。
 意外に思われるかもしれないが、読売には文芸関係の記事が多い。
 コラムやエッセイも豊富だ。
 作家や学者や画家の書く短い文章やコトバに、
 ふと、自分自身の日常の些末な事柄などを思い出したりして。
 「書きたいこと」が見つかる確率が高いです。

 9.好きな映画
「グッド・ウィル・ハンティング」――なぜか未だに不動の一位
  主演のマット デーモンと親友役のベン アフレックがふたりで脚本を
  書き、自分達の出演を条件にそれを売り込んで歩いたという。すごい。
  マットデイモンって、とても頭のいいヒトだと思う。
 「恋愛小説家」「シャイニング」――ジャック・ニコルソン、大好き。
  ちなみにジョン・マルコビッチも好き。ふたりに共通するものは目。
 「あっち側」にイッテしまっているような目。ぞくぞくする。
 「浮草」――小津作品の中でも特にコレ。この時代に生まれたかった。
       こんな人生(哀しいけれど)も良かったな、と思う。
 「しあわせ」――さすがクロード・ルルーシュ、としか言いようがない。
「男はつらいよ」――質の高い笑いと哀しさ。
           日本人の心の原風景を知っているこの映画は、
           娯楽というより純文学に近いと思う。
           ウチに全作揃ってます。えへ。

10.好きな音楽
 クミコ(ジャンルはクミコとでも言うべき、類い希なる表現者)
 ボブ・マーリィー(怖いほどに澄んだ瞳。哀しい歌声。切ないレゲエ)
 ケアリ・レイチェル(とにかく心地好いハワイアン。
           にしはらさんの日記で知りました。感謝)

 本はあんなに雑食なのに、音楽はなぜか一点集中主義。
 どちらかというとBGM的には聴きません。本を読むように聴いている。
 もっと気軽に、BGMとしても聴くということであれば、
 レゲエとハワイアン。
 聴いているとカラダが喜ぶ。血が騒ぐ。
 やっぱり南国体質なのかも。

11.好きな有名人(作家以外)
 木村拓哉、田村正和(でへ。ミーハーですみません)
 北野武(瞳の奥がしんとしている。セクシー)
 イチロー、ナカタ(職人気質。プロ意識。根拠のある自信。カッコイイ)
 ミムラ(女優のほうね。CMで見せた「顔に似合わず、いやらしい体つき」    
 
     ――もちろん誉め言葉――に、ガゼン惚れました。
     この先、オンナの怖さを演じるような女優になってほしい)
 田中裕子(この人にしか出せない空気感。
      その空気の底にあるひんやりと熱い「おんな」が凄い)

12.パソコンの前にいる時間、1日だいたいどのくらい?
 5時間くらい――PM11:00?AM4:00(起床は9:00)

13.小説の中の「登場人物」で好きな人はいますか?
◇江國香織「落下する夕方」の「華子」
 奔放で自由気ままで勝手。なのに憎めない。哀しくて愛おしい。
◇向田邦子「阿修羅のごとく」の「綱子」
 いつまでも、どこまでもオンナ。やっぱり、哀しくて愛おしい。
◇大沢在昌「感傷の街角」(他)の「佐久間公」
 クール。カッコイイ。不器用で、優しくて、愛おしい。

14.小説の中の「台詞」などで心に残るものはありますか?
 「あなたはまるで詩を読むみたいにひとりごとを言うのよ」
 「僕はまるで
  詩を読むみたいに
  ひとりごとを言う」
               ――村上春樹「飛行機」――
 「心に残る」と言っても、特に意味はないのだけれど。
 この会話(?)は、なぜかずっと耳の奥に残っている。
 しんとした静寂と共に。

 ・もうひとつ。小説でもなく、台詞でもないですが。

 「一生に近道はないが
  それほどに 短く
  私たちは
  棺桶を用意しながら
  あそんでいる」
        ――井坂洋子「血流」(詩集「箱入豹」収録)――
 井坂さんの言葉は、凄い。
 切れば血がにじむようなコトバ達。
 研ぎ澄まされた、ヒトの核を突いた、でも、愛に満ちた言葉。

15.もしなれるとしたら、「この小説」の「この人」になってみたい!
 質問13の回答に書いた登場人物はみんな好きだから、
 「なってみたい」気はするのだけれど。
 でも、その「人生」を生きるとなると、どれも激しく難儀だろう、と。
 難儀で波瀾万丈な、あるいは刺激的で不可解な人生は、
 夜毎の夢の中で味わっているので、それで十分かもしれない。 
 
16.愛読書ってありますか?
 ・小池真理子「柩の中の猫」
 ・小川洋子「薬指の標本」
 周期的に読み返してしまうので、すでに本の角が擦り切れている。
 そろそろ2冊目を確保しておかなくては。
[番外]書きモードに入るために(入らねばならない)時に読む本
 ・江國香織「泣かない子ども」等のエッセイ
 ・吉本ばなな「N・P」「哀しい予感」等々
 本当に不思議なのだけれど。
 このふたりの書いたものを読むと、書きたいことが、つらつらと浮かんで
 くる。でも、「こういうものを書きたい」というのとは又違っていて、
 彼女たちの何かが、自分の中にある記憶や想いを引き出してくれるのだ。
 まるで硝子の釣り針みたいな作品たち。
 あたしの辞書の中には、「書けない時の江國(ばなな)頼み」という
 コトバがある。
 
17.最近読んだ本でオススメのベスト3(タイトルと著者)
 ・角田光代「ピンク・バス」
  この人は、ヒトの中の「解決できない何か」を書くのが上手い。
  しかも最後まで解決しないのが良い。
 ・梨木香歩「家守綺譚」(読んだのは、ちょっと前だけど)
  とにかく面白い。空気感といい、小説世界といい、とても好き。
 ・ジャン=フィリップ・トゥーサン「浴室」
  こんな小説があるのだなぁ、と。たらたらと続いていく日常を、
  なぜかたらたらと読んでしまう。
 
18.まだ読んでないけど、読みたい本教えてください(5冊まで)
 ・久世光彦「女神(じょしん)」
 ・重松清「疾走」
 ・島田雅彦「やけっぱちのアリス」
・乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
 ・カポーティー「夜の樹」
 「欲しい本リスト」に書いてあるものを、上から5つ、ささっと。
 「女神」だけは既に購入済み。
 でも実は、この他にも買ってあって読んでない本が無数にあって。
 いったいいつになったら「積ん読本」がなくなるのだろう。
 
19.世間の評価ほど「よくなかった」本、教えてください(5冊まで)
 「世界の中心で愛を叫ぶ」「ラブレター」
 どちらも後に映画やドラマなどで見たら、けっこう良かった。
 映像向きの物語っていうことなのかな。たぶん、冬ソナも――全部は
 見てないけど――同じ類かも。あれが小説だったら「あんまり」でしょう。
 読んでると、ココロのツボ押しテクニックが見えてしまうような気がして、
 キモチがどんどん冷静になってしまうのです。

20.今まで読んだ本の中からマイベスト10作までを選ぶとしたら
 谷崎潤一郎「鍵」(衝撃的)
 志賀直哉「小僧の神様・他」(つい最近読み返したら、すごく面白かった)
 内田百けん「冥途」(怖くて哀しくて愛おしい)
 太宰治「人間失格」(なぜだか、すんなり入り込めて浸ってしまう)
 小池真理子「柩の中の猫」(いつまでも読んでいたかった)
 小川洋子「薬指の標本」(しんとした空気感)
 村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」(恋しちゃうほど魅力的)
 久世光彦「桃」(静謐な淋しさと怖さ)
 川上弘美「竜宮」(異界に連れ去られる快感)
 山本文緒「眠れるラプンツェル」(透明で静かな狂気)
 以上。
 考え出すときりがないので、浮かんできたものからダダッと。

21.あなたが「書く」ということに興味をもったのはいつごろ?
 小学校5年
 担任が「作文」好きな先生で、週に1度は作文の時間があったので。

22.「はじめての作品」はいつ書いたものですか?
 創作ということであれば、中学1年。

23.「はじめての作品」どんなストーリーですか?
 猫が宇宙飛行士になって月に行って水を汲んでくる物語。
 今思うに、その頃、宮沢賢治と星新一ばかり読んでいたせいでは、と。
 童話+SFもどき。なんというムリヤリな……。

24.「書く」アイデアが浮かぶのはどんな時?
 本を読んでいるとき。
 ぼうっとしているとき。
ぼんやりとヒトや景色を眺めているとき。
(結局、いつもいつでも、ぼうとしてばかり)

25.「書く」アイデアが浮かばない時、どうします?
 読む。
 書きモードを呼び起こしてくれる本にすがる。
 書きモードになっても、アイデアが浮かばないときは、
 喫茶店や公園や街角でぼうっとしてみる。
 注:いっけん海なども良さそうだけれど、あたしの場合は、
 海を見ているといつも以上に「ぼんやり」してしまい、
 たいていのことは「どうでもいいこと」になってしまう。
 なので、あまりに好きな場所は考え事には不向きです。

26.「書く」と「読む」どっちが好き?
 どちらが「好きか」と問われれば、読むほうが好き。
 書くのは、シンドイ。
 それでも書かずにいられないということは、これはもう性(さが)とか
 質(たち)のようなものであって、好き嫌いの問題ではないような。
 エネルギーを補充するためにゴハンを食べるとか、
 からだを休ませるために眠るとか、そんな感じで。
 でもだとしたら書くのは何のためなのか。
 それはきっと永遠の謎。

27.「書く」のはだいたいいつの時間帯が多いですか?
 周囲に音のない時間。ヒトの気配のない時間。
 なので、深夜。丑三つ時。
 と言っても行灯の油なめたりはしてませんので、ご安心を。

                        「その3」へ続く

ゴザンスライターへ50の質問(3)

---夢ウツツ------------------------------------------------------
-------------ゴザンスライターへの50の質問--その3----------------
----------------------------------------------------田川ミメイ---
(2004-09-13 01:26:36)

28.「書く」時に一番悩むのは<起承転結>のどの部分ですか?
 <転結>
 物語を「盛り上げる」ことと「収める」ことが苦手なので。
 日々の生活も、できるだけ淡々としていたいので、
 物語もできるかぎり静かに淡々と進んでほしい。
 でも、それでは物語として「片手落ち」のような気がして(実際そう指摘
 されることもある)、なんとか「物語」にしようとしてしまう自分が
 不甲斐ない。
 でも現実の出来事は、いつもすっきりと完結する訳ではないし、
 ヒトの感情だって、いつもすっきりとどこかに着地するはずもない。
 だからやっぱり転結のない物語のほうが落ち着ける。
 いつか、そういう物語が書けたなら。

29.「書く」時に一番楽しいのは<起承転結>のどの部分ですか?
 これはもう圧倒的に<起>
 ここから何かが始まっていくという、緩やかな期待感。
 あたし自身も知らない誰かが登場してくるという、ときめき。
 何かが広がっていく(又は深く潜っていく)という未知への希望。
(たいていの場合、おおまかな筋立てだけで――時には、たったひとつの
 シーンや、ひとつのモチーフの持つイメージだけで――書きはじめて
 しまうので)

30.あなたの作品はジャンルでいうとどんな分類ですか?
 はざま。境。

31.これから買いてみたいと思うのはどんなジャンルの作品ですか?
 ジャンルとしては、こだわりはないです。
 ヒトとヒトの間、想いと想いのはざまにある「何か」が書ければ。

32.絶対書けない(書きたくない)と思うのはどんなジャンルの作品ですか?
 批評論文
(書こうとしても、単なる感想文になってしまう。
 つくづく自分の身の丈のものしか書けないのだと思う)

33.こんな作品を書きたい!と思う既存の小説などがあれば
  タイトルを教えてください。

 ・ブラフマンの埋葬――小川洋子
  (説明の少ない、淡々とそこにある物語。
   物語全体が、まるごと何かの比喩になっているような小説)
 ・家守綺譚――梨木香歩
  (書いていて、楽しそう。この時代、この世界、いつか書いてみたい)

34.「書く」ようになってから「困った事」ありますか?
 いつもいつでも時間が足りない。

35.暇な時は何をしていますか?
 暇というのが、「なんにもすることがないなぁ」という時だとするなら、
 「暇な時」は、まったくないです。
 少しでも時間が空けば(「空く」というより、他のやるべきことを
 「見ないふり」する時間なのだけれど)書かなくてはと思ってしまうので。
 海辺でぼんやりしているときも、あてもなく散歩をしているときも、
 それは「書かなくてもいい」貴重な――開放された――時間であって、
 「暇」とは最も遠いものだと思う。
  
36.「書く」事以外ではまっていることありますか?
 ・クミコのライブを聴く(観る)こと。
 ・紹興酒を氷いっぱいのロックで呑むこと(レモンスライスを忘れずに)

37.なるとしたらどっち?
   A:1冊だけ大ベストセラー作品を生み出す、一発屋作家
   B:賞やヒット作とは無縁だが作品を作り続ける、生涯一作家
 B
 でも、賞やヒット作とは無縁っていうのは、どうなんだろう。
 生涯一作家でいられるような作家は、少なからず何かの賞に触れているし、
 それだけの実力がある作家を賞のほうが放っておかないと思う。
 (継続することは、とてもつもなく大変なことだから)

38.なるとしたらどっち?
   A:芥川賞や直木賞の選考委員になるような、大御所作家
   B:芥川賞や直木賞の候補になるが選ばれない、無冠作家
 うーーん。A+B
 「選考委員」にはなりたくないけど、「候補になるが選ばれない」という
 のも哀しい。候補になった時点で、多かれ少なかれ「待つ身の辛さ」を
 味わうのは確かだろうから。

39.書くとしたらどっち?
   A:ある特定の読者から圧倒的な支持を受ける異色の作品
   B:老若男女を問わず幅広い読者から支持される正当派の作品
 出来ることならば、A
 でもAでありながら作家であり続けるには、類い希なる才能がなければ
 ならないと思うので、まず無理。
 Bであることも大切だなぁと思うのだけれど、でも、幅広い読者から支持
 されるものが、正統(正当?)派とは限らないのでは。

40.死ぬ前に読むとしたらどっち?
   A:自分がこれまで書いてきた作品
   B:「最後の一冊」として選んだ作家の作品
 うーん。難しいですね。
 もしかしたら、何も読まないかも。
 海を見ながら、あるいは海辺の古い日本家屋の畳にのべた床の上で
 風に吹かれながら、潮騒を聴きながら、昼寝をするように死にたい、
 というのがあたしの夢なので。

41.あなたにとって「書く」というのはどんなこと?  
 睡眠、または睡魔のようなもの。

42.あなたにとって「書かない」(「書けない」)というのはどんなこと?
 不眠症と同じようなもの。

43.あなたにとって「読む」というのはどんなこと?
 食事、または食欲と同じようなもの。

44.あなたにとって「読まない」(「読めない」)というのはどんなこと?
 ひどい夏バテのようなもの。(体力低下、食欲不振、疲労倦怠……)

 たぶん、書くことも読むことも、欲求のひとつ。
 食欲、睡眠欲(というものがあたしにはある)、性欲などと同じように
 細胞に埋めこまれた欲望のようなもの。
 欲望があることは、幸福でもあり、不幸でもある。
 欲望を感じないというときは、心身共に健康でないときだろうし、
 満たすことができなければ、危機感と焦燥感に追われる。
 どれも失うと淋しいけれど、あればあるで鬱陶しいもの。
 欲とは無縁の仙人のようになれたら、どんなに楽だろう、
 と、思うこともしばしば。

45.あなたにとって「ゴザンス」とは?
 駅。
 ここから様々な電車が、それぞれの場所へ向かって発っていく。
 そのターミナル・ステーションのようなもの。
 あたしにとっては、ここが始発駅なのかも。
  
46.ゴザンスライター仲間に一言。
 ほんとうに心から、どうもありがとう。
  
47.あなたが愛しているものは何ですか?
 ヒト。

48.最近泣いた事ありますか? それはどんなことですか?
 あります。さまざまなことで。
 江國香織の著書に、
「泣かない子供」と「泣く大人」というエッセイ集がある。
「泣く大人」の「あとがき」に彼女はこう書いている。
『大人というのは本質的に「泣く」生き物だと思います。「泣くことが
 できる」と言った方が正確かもしれません。それはたぶん、心から
 安心してしまえる場所を持つこと、です。』
 そして、『私は泣かない子供」だった自分をすこし心強く思いますが、
「泣く大人」になれて嬉しい。』と。
 ほんとうに、そうだと思う。
 あたしも「泣かない」――あるいは泣けない――子どもだったけれど、
 大人になって――しかも、ここ数年で――泣くことが「できる」ように
 なったのだ。彼女が言う通りの理由で。

49.何か叫んでみてください。
 すぅーー、ふぅぅーーー。
 叫ぶよりも、思いっきり息を吐き出したい。
 何もかも忘れて、脱力したい。

50.近況や今後の予定、将来の夢など、なんでもどうぞ。
◆もうすぐ「ミ・メディア」が発売されます。
 たぶん9月中に。←願望(注:発売は04.10でした
 今まで刊行された「ゴザンス」の本の奥付には、いつもこう記されて
 いました。
『インターネットをまるごと書籍化するのが、ゴザンスの野望です』
Web→紙の本。
 この本が、そんなゴザンスの最も実験的作品になれば、と思ってた。
 ここから、色んなヒトの色々なWeb丸ごと書籍化が始まれば、と。
 なのに、こんな急展開が待っているとは。ちょっと無念。
 でもそれだけに、渾身の一冊にしたつもりです。
 つまり「ミ・メディア」は、あたしがWEBに書いてきたものの
 総マトメという感じでもあって。
 さすがに「まるごと」とはいきませんでしたが。
 その代わり、新しいヨミモノや、さまざまなグッズや、
 あたしの大好きなヒトたち――モノを創る人びと――のことなどが、
 たくさん「つまって」います。
「田川未明のつめあわせ」というキャッチをつけて頂いた通りの本に
 なった、かな。
(総頁数220頁だけれども、3段組のレイアウト記事なども多数あって、
 ほんとにぎっしり)
 「WEB→書籍」という特性を考慮して、今回はネット販売のみ、です。
 ISBNがないのは少し淋しいのだけれど、でも、だからこそ、
 気軽に読めるムック本(Magazine+Book=Mook)として、
 皆さまに読んで頂けたら嬉しいです。
  
 田川未明のつめあわせMOOK「ミ・メディア」 
 著者・田川未明  監修・ゴザンス編集部  
 定価1.500円(税込み)

さて。これからのこと。

 たぶん「Webで書く」ということは続けていくと思います。
 ですが、本道に戻ろうとも思っています。
「縦書き」の「作品」を書くこと。
 やっぱりそれが、あたしにとっての本道かも。
 そろそろ、その「道」に踏み出さなければ、と。
 と言いながら、気まぐれで、好奇心いっぱいで、
 ちょっとミーハー(うみねこさん、人物評あたってます)なものだから、
 きっと又Webで面白そうなことがあると、ついつい寄り道しそうな予感。
 なにしろ、得意技は「オキテ破り」ですので。
 新生ゴザンスであれ、まったく別のどこかであれ、
 またWebで皆さんとお目にかかれるのを楽しみにしています。
 一緒に、楽しいこと、しましょうね。
 これからもどうぞよろしく。
   

 田川ミメイ
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